はじめに
警備業法に基づき、警備会社には警備員への定期的な教育・指導が義務付けられています。その記録を残す「警備員指導実施簿」は、監査対応においても重要な書類です。
今回は、山口県の警備会社A社様で導入した「警備員指導実施簿アプリ」の事例をご紹介します。
導入前の課題
A社様では、従来の紙ベースの指導実施簿管理において、以下の課題がありました。
- 記録作業の負担: 指導後に事務所で紙の書類に転記する手間
- サインの取得が面倒: 指導を受けた警備員全員からサインをもらう作業
- 記録の検索性: 過去の指導記録を探すのに時間がかかる
- 集計の困難さ: 誰が何回指導を受けたか、把握しづらい
- 紙の保管コスト: 書類の保管スペースと管理の手間
- 指導内容の属人化: 指導者によって内容にバラつきがある
ソリューション:AppSheetによる警備員指導実施簿アプリ
タブレットやスマートフォンで、その場で指導記録を入力・完結できるアプリを開発しました。

主な機能
1. 指導記録の入力
- 指導日時、指導者、対象警備員を選択
- 指導事項をマスタから選択(自由記述も可能)
- 季節に応じた指導事項のテンプレートを用意
2. 電子サイン機能
- タブレット上で手書きサインを入力
- 指導を受けた警備員のサイン
- 指導教育責任者のサイン
- サインデータは画像として保存
3. 複数対象者への一括指導
- 同じ内容を複数の警備員に指導した場合、一括で記録可能
- 紙の節約にもつながる設計
4. PDF出力・Googleドライブ連携
- 指導記録をPDF形式で出力
- Googleドライブに自動保存
- 監査時にすぐに提出できる状態で保管
5. 集計・分析機能
- 警備員別の指導回数を集計
- 月別・年別のフィルタリング
- 指導事項別の実施状況を可視化
- Excelへのエクスポートでピボット分析も可能
技術的なポイント
AppSheetのActionとAutomation活用
- Action: ボタン一つでPDF生成・保存を実行
- Automation: 指導記録が追加されたら自動でGoogleドライブに保存
スプレッドシートとの連携
データはGoogleスプレッドシートに保存されるため、
- バックアップが自動で取られる
- Excelライクな分析が可能
- 他システムとの連携も容易
導入効果
業務効率化
- 記録時間の短縮: 現場でその場で入力完了
- サイン取得の効率化: タブレットでサッとサイン
- 検索性の向上: 過去の記録をすぐに検索・参照
管理品質の向上
- 指導の標準化: マスタから選択することで、指導内容のバラつきを軽減
- 漏れの防止: 指導状況を一覧で確認でき、未実施者を把握
- 客観的な記録: デジタルデータとして証跡が残る
人事評価への活用
- 指導実績データを人事評価の参考資料に
- 指導者の活動量を可視化
- 警備員の受講状況を客観的に把握
まとめ
紙の指導実施簿をデジタル化することで、記録作業の負担軽減と管理品質の向上を両立できます。AppSheetは警備業の帳票管理と相性が良く、法定書類のデジタル化にも適しています。
指導実施簿のデジタル化、その他の業務帳票のアプリ化をご検討の方は、お気軽にご相談ください。
山口県警備会社A社の関連事例
本記事でご紹介したA社様では、指導実施簿アプリ以外にも様々なDX施策に取り組んでいます。
本記事は、お客様の許可を得て事例として紹介しています。