2023-05-07 - 更新日: 2024-04-09
テレビでも扱われ知名度があがってきています、一度使ってみた人も多いんではないでしょうか。
chatGPT は、ざっくりいうとチャットで質問すると人工知能が回答してくれる web サービスです。
しかし人工知能に質問したら何でも答えてくれる、と思っていたら、結構適当ですぐに飽きてしまった人も多いと思います。どうやったら仕事に役立てるのでしょうか。
ところでフィンランド発祥の新しいスポーツ、モルック(molkky)をご存知でしょうか。
お笑い芸人のさらば青春の光の森田さんが日本代表としてプレイしたことが、知名度アップに貢献し、日本でもプレイヤーが増えています。
かくいう当社代表も、仲間と日々練習しています。
このモルックをお題に chatGPT の使い方について、少しだけ踏み込んで学んでみたいと思います。
初歩の初歩になりますが、仕事に応用するコツが分かるかもしれません。
全3回を予定してます。(すべて 2023 年 4 月の情報です。)
先にまとめておきます。
まず、chatGPT にモルックとは何か聞いてみました。
Q:「フィンランド発祥の新しいスポーツの molkky について教えて下さい」
モルック(Mölkky)は、フィンランドで発祥した屋外で行われるスポーツであり、木製のピンと投げ棒を用いて行われます。
このゲームは、1996年にフィンランドの企業「Tactic Games」によって開発され、徐々に国際的な人気を獲得しています。
モルックのルールは比較的簡単で、プレイヤーは12本の木製のピン(通称「スキットルズ」)を三角形状に並べ、それぞれのピンには1から12までの数字が振られています。
プレイヤーは投げ棒(モルック)を使ってピンを倒し、得点を獲得します。投げる距離は、ピンと投げ手の間に約3〜4メートルの空間があることが一般的です。(後略)
GPT-4
(後略)部分はルールについて記述が続きます。
概要もルールも、それらしい説明になっています。
しかし、おかしい点もあります。
wikipedia によると考案したのは Lahden Paikka 社で Tactic 社は現在販売している会社です。
自分の知らない領域の話題だと間違ったことを言われても気が付かないかもしれません。
chatGPT にはいくつか利用できる種類があります。
GPT-4 は、より大規模なデータを学習していて、文章の表現力も高いとされています。
さきほどの回答は GPT-4 のものです。 今度は GPT-3.5 に同じ質問をしてみましょう。
Q:「フィンランド発祥の新しいスポーツの molkky について教えて下さい」
モルッキ(mölkky)は、フィンランド発祥の新しいスポーツであり、また人気のある野外ゲームでもあります。
モルッキは2000年代初頭にフィンランドで考案され、その後世界中に広まっていきました。
このゲームは、戦略性と正確さを要する、楽しくて競技的な要素を持つスポーツとして人々に人気です。
モルッキは、特別な投げ棒(モルッキ)を使用して行われます。モルッキは円筒形の木製の棒で、先端が尖っています。
また、プレイエリアには、立てられた木のピン(モルッキンピン)が配置されます。ゲームの目的は、モルッキを投げてピンを倒すことで、合計点数を競うことです。(後略)
GPT-3.5
さらに後半部分を比べてほしいんですが、GPT-4 の方がより具体的なのがわかるかと思います。また、GPT-3.5 には「立てられた木のピン(モルッキンピン)」とありますが、それは一般的には「スキットル」と呼ばれます。 考案された年も異なりますね。 GPT-4 が正しく、1996 年に考案されました。
また、molkky を日本ではモルックといいますが、GPT-3.5 の回答ではモルッキとなっています。すこし 3.5 の方が日本語が苦手なのかもしれないですね。
確かにまだ、chatGPT は英語で使用したほうが精度が高いといわれています。
今回の質問も「モルック」ではなく、chatGPT にわかりやすいように「molkky」と表記しています。
ためしに「モルック」として同様に質問してみます。
Q:「フィンランド発祥の新しいスポーツのモルック について教えて下さい」
モルックは、フィンランド発祥の新しいスポーツであり、競技としての人気が急速に広まっています。
このスポーツは、モルックと呼ばれる特殊なボールと専用のフィールドを使用して行われます。
モルックは、フィンランドの伝統的なゲームであるラウネン(Lapta)に着想を得て開発されましたが、独自のルールや要素を組み合わせることで独自のスポーツとなりました。
モルックは、通常、2つのチームに分かれてプレーされます。各チームは、長い専用のフィールド上で対戦し、モルックと呼ばれる特殊なボールを使用して点を競います。
フィールドには、チームごとに設定された得点ゾーンがあり、ボールをそのゾーンに投げ込むことで得点が加算されます。(後略)
GPT-3.5
こうなると全然違います。 しかしそれっぽく書かれています。 新しい分野を知りたいときは検索なども含めて調べていく必要がありそうです。
ついでに全部英語で聞いてみましょう。英語ができないので、翻訳アプリに頼ります。
Q:“Tell us about molkky, a new sport that originated in Finland.”
モルッキー(Mölkky)は、フィンランド発祥の新しいスポーツであり、木製のピンと投げ棒を使用してプレイされます。このゲームは、フィンランドで非常に人気があり、世界中で愛好されるようになりました。モルッキーは、戦略と正確な投擲を組み合わせた競技であり、参加者に楽しみとチャレンジを提供します。
モルッキーのルールは非常にシンプルで、ゲームの目的は、ピンを立てることです。ゲームが始まると、10本の木製のピンが約4メートルの距離に散らばった場所に立てられます。プレイヤーは、投げ棒を使用してピンに投げつけ、ピンを倒すことを試みます。倒されたピンの数は得点となります。ただし、ピンを倒した後、立てられたピンを再び立てる必要があります。ゲームの目標は、正確な投擲を行いながらピンの数を合計50に達することです。もし、プレイヤーがピンを倒すことに失敗し、得点が25になると、得点がリセットされ、プレイヤーはゼロから再スタートしなければなりません。(後略)
GPT-3.5
親切にも日本語で回答してくれました。
これは GPT-3.5 に聞いていますが、GPT-4 と比べても遜色ない、より具体的な記述になっています。
しかし以下の記述は誤っています。
もし、プレイヤーがピンを倒すことに失敗し、得点が 25 になると、得点がリセットされ、プレイヤーはゼロから再スタートしなければなりません。
このようなルールはありません。
同じ英語で GPT-4 にも聞いてみましょう。
モルック(Mölkky)は、フィンランドで生まれた新しいスポーツです。1996年にフィンランドの人々が楽しむために開発され、木材加工の廃材を利用して作られたこのゲームは、環境にやさしいという特徴も持っています。
モルックは、ピンを倒すことを目的とした屋外で行う投擲ゲームで、子供から大人まで幅広い年齢層が楽しむことができるスポーツです。
モルックのルールは比較的簡単で、12本の番号付きの木製ピンと1本の投擲用の木製スティックが用意されます。
プレイヤーは、ピンを三角形状に配置し、指定された距離から投擲用のスティックを使ってピンを倒そうとします。
倒れたピンの番号がそのプレイヤーの得点となります。ただし、1本だけ倒す場合はそのピンの番号が得点となりますが、複数のピンを倒す場合は、倒れたピンの数が得点となります。
ゲームの目的は、得点を合計して50点ちょうどにすることです。50点を超えてしまうと、得点が25点に戻されます。(後略)
GPT-4
先程の誤った記述はありませんでした。
今回ほとんど同じ質問を何回も行いました。少し変えただけなのに、毎回回答は大きく変わってくるのがわかります。 全く同じ質問をしても帰ってくる回答は変わったりします。
どのように使いこなせばいいでしょうか。
ひとつのコツとしては、このようにしつこく何度もやり方を変えて質問することです。 部下にこれをやればやるほどパワハラに近くなりますが、chatGPT は何度でも答えてくれます。
まだまだ質問に工夫が必要なこと、無料で使える 3.5 でも十分色々できることがわかってもらえたと思います。
案外いい答えを出すのも大変です。 それこまでして使いたくない、と思うかもしれません。
そこで次回は、質問テンプレートの利用から chatGPT のより具体的な使い方のコツ、そして簡単で役に立つ使いみちについて考えてみます。
そしてモルックについて、イメージが湧きましたでしょうか。興味を持ってもらえたら嬉しいです。 また、詳細な情報は日本モルック協会のサイトを見てください。
一般社団法人日本モルック協会 https://molkky.jp/molkky/